11.KCCT(神戸高専)

「プラズマアクチュエータによる鉄道車両走行時の燃費向上」

脱炭素社会の実現に向けて取り組む我が国において、新たに導入されるインフラの低消費エネルギー化が強く求められている。しかしながら、インフラが我々の生活に直結する重要でありかつ高価なシステムであるために、エネルギー効率の低い既存のインフラを再構築するのが非常に困難となっている。そこで、我々は多くの国民の移動手段として重要なインフラである鉄道車両に着目し、車両の一部を改修するだけで、既存車両の燃費を向上させる手法を提案する。既存の鉄道車両は、その形状を起因として大きな空気抵抗が生じる。本手法では、プラズマアクチュエータと呼ばれる次世代の気流制御デバイスを用いることで、車両走行時の空気抵抗を抑制する。プラズマアクチュエータは、電極と誘電体からなるデバイスと電源回路から構成され、主に航空機の安定飛行への応用を目的に、発展してきた研究分野である。プラズマアクチュエータを用いることで、安価に、そしてコンパクトに鉄道車両の燃費向上を目指す。